5月に疲弊し始める子どものメンタルケアを

子育て

毎年4月の始業式の日にはどの子の目も輝いています。
それが5月のGWを過ぎるころには様子が変わります。
少しずつ子どもたちがどんよりと疲れ始めるのです。
気持ちも落ち始めます。
教員や保護者もそこに気づかないこともあります。
この時期の子どもたちの気持ちへのケアの大切さを学校便りで呼びかけました。

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4月始業式の朝、各学級の児童が新しい担任の先生の話を聞いています。
どの子の表情も新鮮な感じで、希望に満ち溢れています。
そんな子ども達の視線の先の先生も、子ども達との出会いを少々緊張しながらも、朗らかな気持ちで楽しんでいる様子です。
いい光景です。

1年間の中で、一人一人の子どもたちが、自分の成長を最も強く実感する瞬間が、この場面なのかもしれません。
始業式直後には、確かに、一人一人の子どもたちの「変わるぞ」「頑張るぞ」の気持ちが溢れています。
「新しい自分になる」という意思は、成長の原動力だと思います。
それをしっかりと受け止めてあげて、本当の成長につなげていきたいです。

特に、この時期に各教室を見回る際には、校長として私も子どもたち一人一人の心がけを認めるようにしています。
「きれいな字だね」「話の聞き方がいいね」などと、授業の流れを邪魔しないように、その子の近くでささやくようにしています。
整列をして黙って専科教室や体育館に移動している学級とすれ違う時には「さすが、〇年生!」と言って立ち止まって見送ります。
中には、授業中、私の姿を見つけて、突然、姿勢を正す子もいます。
それでもいいと思います。
やる気の現れです。
そんな子には、遠くから目で「いいね!」という気持ちを送ります。

ところが5月になると、子どもたちの様相に少し変化が現れます。
新学期の「新しい自分になる」という意志が薄れてくるのです。
あるいは、全く消失してしまう子も出てきます。
気負いや頑張りの反動で、疲れが出る子がいます。
また、新しい習い事などを始めた関係で、実際に体の疲れが出る子もいます。
また、新しい学年での生活にも慣れてきて、本来の自分の課題や問題に再び直面して、失意を感じる子もいます。
「子どもたちの5月病」なのかもしれません。

しかし、ここでどうするかが大切だと思います。
多くの子は「やっぱり、自分はダメなんだ。」と思い込みます。
私たち大人はそこに追い打ちをかけてはいけません。
大切なことは次ではないでしょうか。

気持ちに寄り添ってあげて、あきらめさせないように支えてあげる。

「いいんだよ。慌てないで、じっくり行こうよ。」
「それについては、一緒に考えていこうよ。」
そういうスタンスです。
子どもたちも5月病に陥ることがあります。
担任、スクールカウンセラー、養護教諭、特別支援教育コーディネーターなど、色々な立場から、子どもたちの困り感にも対応していきます。

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