【デジタルと紙の問題】すごく重要な教育課題かも

教員の仕事

1人1台端末での学習は、学校では普通の光景となりました。
デジタル化によって、個別最適な学びや協働的な学びは飛躍的に充実しました。
半面、手で紙に書く学びの重要性も見直され始めています。

教育先進国の脱デジタル化

ヨーロッパ教育先進国の一部地域では「脱デジタル化」が始まっています。
タブレットによる学習により、学習効率が低下していると指摘されています。
紙と筆記用具による学習の原点回帰の動きがあります。
ネット検索によって瞬時に多くの情報を得られますが、「必要な時に検索すればいい」という感覚になり、知識の獲得や活用にも影響を与えると言います。
子どもの主体的な思考力や判断力の低下にもつながるようです。

クリックやフリックで情報を得る弊害

デジタルでの学びは、マウスのクリックや文字盤のフリックの連続です。
指先だけの小さな操作で、多様な情報が整理されずに羅列される状態になります。
変換ワードが勝手に出てきたり自動変換されたりもします。
思考がさほど活性化されない状態で、多くの情報を目にする状態になります。
それに対して、ページをめくったり手で書いたりする動作は、脳の複数の場所が同時に活性化されます。
それが記憶の定着や思考力の育成に役立つそうです。

小学校の段階で必要なことは?

デジタルデバイスには無限の可能性があります。
しかし、特に小学校の段階では、体を動かしたり文字を書いたりする学習動作が重要ではないでしょうか。
多様な動きを伴う経験を通して、言葉や知識を獲得することが発達段階に合った学び方ではないでしょうか。
古くから行われてきた写経には、集中力の育成や情緒の安定もつながる効果があると言われています。

まとめ

小学生がタブレットの画面の前で、ぽおっとしている場面をよく見受けます。
タブレットを前にして何かをやっているようでも、動作や思考が停止している状態です。
小学校教員は、薄々デジタルデバイスの弊害に気づいていると思います。
現場の教員も教育行政に携わる人も、その現実に問題意識をもって向き合う必要があると思います。

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