学級経営のスリム化/「朝の会」「帰りの会」の断捨離

教員の仕事

学級経営の代表的ルーティン「朝の会」と「帰りの会」。
私はある時期からこれらに時間をかけることをやめました。
「朝の会」は5分だけ「帰りの会」は30秒だけです。
何の支障もありませんでした。
むしろ学級生活がスリム化できてメリハリができました。

朝イチの「おはようございます」は座ったままで

「起立」「気を付け」という日直の号令で始まる朝の挨拶を後回しにします。
子どもたちは、読書や漢字練習等の朝自習をした状態で先生を待つルールにします。
先生は入室しながら「おはよう」と軽く声をかけます。
子どもたちは、着席した自習状態で「おはようございます」と応じます。
先生は事務机に直行します。
提出物や連絡帳に目を通します。
連絡帳へのお返事もその場で記入してしまいます。
先生が入室してからの5分間は、先生も子どもたちも“自分のこと”に専念します。
そうすれば、提出物のチェック等の学級経営の業務が朝イチで片付きます。

改めてちゃんとした「おはようございます」

朝イチ業務をひと通りさばいた後に、「ご挨拶しましょう」と声をかけます。
子どもたちは、読書をやめたりタブレットをしまったりします。
子どもたちの整えが落ち着いた頃に日直が号令をかけます。
「起立」
「気を付け」
「おはようございます」
という日直の号令で始まる一斉の挨拶をします。
そして、出欠確認と健康観察をします。

朝の会は先生からの連絡のみ

「おはようございます」の後に先生からその日のポイントとなることをお話します。
例えば次のような事柄です。
〇体育や専科授業での注意事項
〇気になる生活指導上の指導(廊下歩行、遊び方など)
〇今日1日のめあて
「おはようございます」「出欠確認・健康観察」「先生からの一言」だけだから、長くても5分で終わります。

帰りの身支度を整然とさせる

その日の最後の授業が終わったら、落ち着いてしっかりと帰りの支度をさせます。
子どもたちに身支度をさせる直前に、ときおり次のように念を押します。
「寄り道やおしゃべりをしないで、黙って帰りの支度をします」
「帰りの支度ができた子は、いい姿勢で黙って座っています」
下校を安全にさせるには、この身支度の時から気持ちをクールダウンさせることが肝心です。

帰りの会は「さようなら」だけ

子どもたちは授業が終わったら、一刻も早く帰りたいのです。
そのために「帰りの会」はなくしましょう。
「帰りの会」の内容は一般的には次でしょう。
 ・今日の振り返り
 ・係からの連絡
 ・先生から
 ・さようなら
「今日の振り返り」で「頑張ったことや問題点」をいちいちレビューすることに、子どもたちは意味を感じません。
そもそも、それらを忘れてしまってもよいのではないでしょうか。
「係からの連絡」が必要なら、給食時間等に連絡すれば済みます。
その日の帰る直前に係から連絡したって誰も心に留めません。
「先生から」のお話は、早く帰りたい子どもたちには何も響きません。
敢えて先生が一言述べるなら
「今日の音楽ではみんなの歌声が素敵だった」
など、子どもたちが気持ちよくなって帰れるようなことを一つ言うだけに留めます。
そうすれば、30秒で終わります。

まとめ

帰りの会を10分以上やる学級があります。
子どもたちはうんざりしています。
先生からのお話もよほど気を付けないと、説教じみてきます。
帰りの会をグダグダやるよりも大事なことは次です。
〇落ち着いて帰りの支度をさせること
〇気持ち良くさっさと帰してあげること

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