【学級づくりのNG】子ども同士で注意させ合うこと

教員の仕事

「○○君!静かにしてください」
「○○さん!早く並んでください」
などと子ども同士が注意し合う学級があります。
子どもの自治や主体性を大切にした学級づくりを意図したものかもしれません。
しかし、その弊害をよく考えないといけません。

意地悪な注意も横行しやすい

そもそも皆の前で注意をすると、その子に恥をかかせることになります。
その子が注意によって行動を改めたとしても、恥の力で制裁したようなものです。
気に入らない子をターゲットにした注意によって、悪意の連鎖につながる心配もあります。
それで健全な心や人間関係が育めるでしょうか。

間違った優越感と必要のない劣等感

学級には何事にも敏感に気づく子もいれば、要領の悪い子もいます。
子どもたちに注意をさせ合うと、「よく注意をする子」と「よく注意をされる子」の固定化につながりがちです。
気が利く子が間違った優越感に満たされ、気が利かない子が必要のない劣等感にさいなまれるようになります。
勧善懲悪の学級カーストが成立してしまうことがあります。

寛容や親切心を学級づくりのベースにしたい

悪いことを指摘し合うことよりも大切にしたいことがあります。
それは次です。
・ある程度は許してあげること
・待ってあげること
・違いを認めてあげること 
違いや個性に寛容であったり親切に関わり合ったりすることを学級づくりの基本にしたいです。

むしろ子どもたち同士の注意を止めさせる

注意をし合うことが前学年からの習慣となっていたら、次のように伝えましょう。
「皆の前で注意をし合うことはやめましょう。注意は先生がします。友達への注意は、優しくそっと言ってあげるようにしましょう。」
そしてその後は、友達に親切に穏やかに声掛けしている子を見つけたら、教員はすかさず褒めましょう。
「いい注意の仕方だったね」
また、注意に素直に従っている子を見つけたら、それも大いに褒めましょう。
「注意されてすぐに改めたね。偉かったね」

まとめ

「意地悪注意」を止めさせて「親切注意」を奨励します。
多様性やお互いの個性を認め合えてしなやかにつながり合える子ども集団。
それが学級づくりの基本ベースの理想です。

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